ビジネスホテル内の客室テレビを活用した動画広告メディア「おもチャンネル」を活用し、日立市への移住をPRする取り組みを行いました。
ビジネスホテルという利用者が限定されやすい環境であることと、客室というプライベート空間の大画面テレビで音声付き配信することでターゲットに対し確実にアプローチできる点が「おもチャンネル」の強みです。
実際に「お試し移住」の申し込みにつながるなど、日立市では「おもチャンネル」を活用することで一定の成果を挙げることができました。

導入の背景

日立市では令和2年10月に、市内へのテレワーク移住を促進するテレワーク移住促進助成を創設。ひたちテレワーク助成金と日立市移住支援金を併用し、最大261万5千円(当初は251万5千円)を移住者が受け取れる施策を打ち出しました。
それに伴い、令和3年度には本格的な移住促進PRを行いました。そのなかで、ターゲットである首都圏の20代から30代の若者やビジネスパーソンに対して、直接かつ効果的に日立市の存在や魅力を伝えたいと考えたことが「おもチャンネル」導入のきっかけです。

取り組み内容

「おもチャンネル」はビジネスホテルの客室テレビを活用した広告メディアです。

客室入室時にルームキーを挿入すると、客室照明とともに大画面テレビが自動的に起動します。その際に表示される館内情報画面の右下に、広告動画が音声付きで自動再生されます。リモコン操作で全画面に切り替えることも可能です。

「おもチャンネル」は37,000室以上の客室に導入され、月間120万人のビジネスホテル利用者にリーチします。11室あたり平均4回以上同一の動画が再生され、広告到達率は75%以上と非常に高いのが特徴です。また、ホテル客室というプライベートな空間において大型テレビで繰り返し音声付きで配信するため、高い訴求力を発揮します。

そして、「おもチャンネル」のCM動画が配信されるアパホテルのユーザーは関東在住のビジネスパーソンが多く、日立市が移住促進のターゲットとする層に直接アプローチすることができます。

日立市の取り組みでは令和3126日から令和412日までの4週間、「おもチャンネル」でのPRを実施。海が臨めるカフェでテレワークしたり市場で新鮮な魚介を購入したり、休日には自然豊かな山へドライブに出かけたりと日立市にテレワーク移住した際の生活をイメージさせるプロモーション動画「ひたちDIARY」を配信しました。

実施効果

「おもチャンネル」でのPRと同時期に大型街頭ビジョン、電車内・駅構内ビジョンでのPRも行いました。その結果、前年同月と比較してホームページの閲覧数が約16倍に増加しました。

閲覧数の増加効果が高かったのは電車内ビジョンでしたが、視聴者の行動に寄与したのは「おもチャンネル」で、「お試し移住」の参加につながったケースがありました。

「お試し移住」は日立市の海が一望できるおしゃれな「海の見える家」に無料でトライアルステイできる企画です。令和4年3月から4月上旬までに参加した4組のうち1組の参加したきっかけが、宿泊したホテルで観た日立市のプロモーション動画「ひたちDIARY」でした。ホテル宿泊時に「おもチャンネル」で配信されていた、日立市の美しい自然を紹介する動画を何度も目にしたことが日立市の「お試し移住」に申し込むきっかけになったとのことです。

その他にも、プロモーション動画「ひたちDIARY」で流れている曲名の問い合わせが日立市に複数あったり、「ひたちDIARY 女優」というキーワードでの検索があったり、日立市出身の芸人の方がホテルで視聴したプロモーション動画についてSNSで言及するなど、「おもチャンネル」による影響と思われるリアクションを確認することができました。

今後の展開

令和5年度も「おもチャンネル」を活用したPRで、日立市への移住促進に取り組んでまいります。